ご近所トラブル第3位、ゴミの出し方問題。東京の分別がラクな区と大変な区を調べてみた

ルールを守ってゴミ出ししてますか?

春に引っ越しをした人もすっかり生活に慣れ、落ち着いた生活を送っている時期だと思います。

しかし、徐々に慣れてきた時期だからこそ、気を付けなければいけないものがあります。それはご近所トラブル。最近、引っ越し当初の緊張感が薄れ、ついルールを破ってしまったなんてことはありませんか?

ルーズになってきた今の時期だからこそ、ご近所トラブルに巻き込まれないよう、細心の注意を払わないといけません。

今回は、「ゴミの出し方」を特集します。

朝の日課として欠かすことができないゴミ出しですが、決められた時間や分別ルールを守るのが意外に大変で、ルーズになってしまったことはありませんか?

何でうちの区はこんなに厳しいんだろう?」と頭を抱えている方のために、東京のゴミの分別が厳しいエリアと、楽なエリアをご紹介します。

ご近所トラブルのランキング

2015年、クーポン情報のE・PAGEが調べた「ご近所付き合いがうまくいかないトラブルの原因」のアンケートで、ゴミの処理が第3位という結果になりました。
ゴミの出し方を守らない人がいると建物の周りが汚れる……など、ゴミ出しに関するマナーやルール違反が問題となっています。

順位 【ご近所トラブルとなる項目】
1位 生活音などの騒音
2位 親切を通り越したお節介
3位 ゴミの処理

日本と東京のゴミ事情

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私たちはどのくらいのゴミを出しているのでしょうか?

日本人が1年間に出すゴミの量は4522万トン(2012年)で、これは25mプール約42万杯分にあたる量だそうです。(参考:小学生のための環境リサイクル学習ホームページ

また、東京23区で1年間に出るゴミの量は約278万トン(2014年度)。すごい量ですが、2013年度と比較してみると、約3万3千トン、1.2%も減少しているのです。
(参考:東京23区のごみ処理

ゴミが減った背景には、自治体の環境に配慮したさまざまな取り組みがあり、そのうちのひとつとして、ゴミの分別回収があります。

分別回収は、ゴミの減少や環境保護に繋がっていますが、一方では手間が増え、近隣住民とのトラブルを生む可能性が高くなりました。

実際にあったゴミ出しトラブル

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生活していく上で欠かすことができないのゴミ出し。
ゴミ出しは毎週決められた曜日に行うものですが、つい忘れてしまうことも……。

ゴミの出し方やタイミングなどで近隣の方とトラブルにならないために、実際にあったトラブルをご紹介します。

ゴミの分別トラブル

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資源リサイクルなどが活発になり、ゴミの分別も細かくなりましたが、徳島県上勝町では、なんと、ゴミを34種類に細かく分類し回収しているそうです。

引っ越したばかりだと、どのゴミをどのように分類したらいいか分からずに悩んだり、分別が細かすぎて戸惑ってしまうこともあると思います。間違えた時にゴミ出しについて教えてくれる親切な人がいたら良いですが、必ずしもそうとは限りません。

ゴミ出しの時の細かい言い争いが、大きなご近所トラブルに発展してしまうこともあります。
もし、どうしても分からない時は、マンションの管理組合などに問い合わせて、事前にトラブルを防ぎましょう。

ゴミ出し時間のトラブル

ゴミ出しの時間が原因で起こるトラブルにも気を付けなければいけません。

多くは収集日の朝にゴミの収集が行われますが、前日の夜にゴミを出しても良いエリアも多くあります

引っ越したばかりで、まだゴミ出しルールもよく分かっていないのに、夜の内にゴミを出してしまうと、ご近所トラブルに発展してしまうこともあり得ます。
ゴミ出しの時間については、事前にしっかりチェックしましょう。

ゴミからプライベートが分かってしまう

スナック菓子の袋やお店のレシート、空いた封筒などが入ったゴミ袋を見ると、その人のプライベートが分かってしまう可能性があります。

ましてや半透明のごみ袋を使っている自治体も多く、ゴミ袋から見えた中身が近所の噂話に発展してしまった……なんてことも。

しかも、ゴミを見られても法律違反とはならないばかりか、分別違反者を特定するために、抜き打ちで家庭ごみの開封調査を行っている自治体もあるのです。

トラブルを防ぐためにも、個人情報がわかるものにはシュレッダーをかけてから処分するなどの対策が必要です。

意外とゆるい?東京23区のゴミ事情

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東京に住んでいる人は、意外なものが可燃ゴミとして出せることに驚いた経験はありませんか?

東京23区では、2008年4月からプラスチックを可燃ゴミとして回収するようになりました。これは焼却技術の発達で有害物質が発生しにくくなったことや、埋め立て地を効率的に使うようにするためなどの理由があります。

ゴミを10種類に分別しないといけない横浜市や、ゴミ出しは原則有料となる鎌倉市などと比べるとかなり恵まれているのですが、このプラスチックに意外な落とし穴があります。

みなさんは、プラスチックゴミが2種類に分けられていることをご存知でしょうか。

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ハンガーやバケツ、歯ブラシといったような容器包装以外のプラスチックを「第1分類」カップめんの入れ物、レジ袋などが「第2分類」として分けられ、第2分類だけを資源ゴミとして回収している地域(※杉並区、中野区、江戸川区、千代田区、中央区、港区、新宿区)などもあります。

このように、ひとえに東京都といっても、住んでいる区によってゴミの分別や出し方はさまざまです。

今回は、ゴミの分別項目や出し方に注目し、東京都の中でも、比較的ゴミ出しがラクな区と、厳しいエリアをご紹介します。

ゴミの分別がラクな区

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港区、台東区、品川区、杉並区

東京23区の中でも住む区によって、家庭ゴミを分別する種類が3〜7種類となり、その内容も変わってきます。

港区、台東区、品川区、杉並区は、分別方式が3種類(可燃、不燃、資源)となっており、ほかの区に比べると分別がラクなエリアです。
※品川区だけ、可燃、陶器・ガラス・金属ごみ、資源の3種類の分別内容になります。

また、住んでいる区によって、可燃、不燃、資源ごみの振り分けの内容が違うほか、出し方なども違いますので、転入時にもらえる「ごみの収集カレンダー」や区のホームページで確認しましょう。

ゴミの分別が大変な区

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渋谷区、練馬区、足立区

ごみの分別の種類が多いと仕分けするのも、ごみ袋を分けておくのも大変です。

渋谷区は、分別方式が7種類(可燃、不燃、スプレー缶・カセットボンベ、ペットボトル、古紙、びん、缶)。

練馬区は、4分別10種(可燃ごみ、不燃ごみ、粗大ごみ、資源ごみ(古紙、古布、ビン、カン、ペットボトル、容器包装プラスチック、廃食用油、乾電池、小型家電(9品目)、紙パック)。

足立区は、4分別6種(可燃ごみ、不燃ごみ、資源(古紙、ビン、カン、ペットボトル)、粗大ごみ)。

また、チェックしておかないといけないごみの収集曜日も分別する分だけ増えるので、マメなタイプじゃない人にとっては苦労するかもしれません。

品川区、台東区、北区

ごみの戸別収集を行っている、品川区、台東区、北区の一部のエリア

戸別収集とは、各家庭の玄関先などに出し、清掃職員が一軒ずつ収集していく方法で、ごみを可燃、不燃などにきちんと分別するのはもちろん、時間も守らないと持っていってもらえないなど不便な面はあるものの、自分のごみに責任を持ち、ごみの出し方の意識向上に繋がるメリットがあります。

北区には、通常のごみ集積所がありますが、滝野川地区(上中里・栄町・昭和町・滝野川・田端・田端新町・中里・西ヶ原・東田端)の戸建て住宅のみ、原則、自宅前から戸別収集することになっています。台東区は、平成25年4月から3年間かけて、燃やすごみ・燃やさないごみの戸別収集を区内全域に順次拡大している地域です。

品川区は、ごみの分別方式が3種類なので分別は簡単なのですが、戸別収集方式になるので、しっかりと分別して時間を守る必要があります。

なかには街をキレイに保つためにも、住民の要望で戸別回収に変更されたエリアもあり、もし気になる方は、引っ越しの前に、自治体の清掃局に尋ねてみると良いかもしれません。

まとめ

生活するうえで欠かせないゴミ出しですが、エリアによってルールもさまざま。

そのため、気付かない内にルールを守れていなかったり、近所の方とのトラブルに発展してしまう可能性もあります。

楽しく生活していくためにも、自治体のホームページなどを確認して、ルールを守ったゴミ出しを心がけましょう。

ゴミの分別は毎日のことなので、今後の引越しの検討材料のひとつに加えて考えてみるのも良いかもしれません。

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